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社団法人 日本能率協会
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20代技術者の肖像 vol.06 その廃棄物は、ぼくたちが「生まれ変わらせる」。 株式会社リサイクルクリーン 営業 佐々木和宗さん(23歳) 萩尾典之さん(24歳)
佐々木さん(右)と萩尾さん(左)。




 リサイクルとは何か。リサイクルに携わるとは、どういうことなのか。ここに紹介する二人も、入社するまでは「環境に携わる仕事」というおぼろげなイメージしか抱いていなかったようだ。しかし今、実際に間近でリサイクルの現場に触れた二人は、その「意義」を着実に自覚しつつある。

 入社3年目の佐々木さんは言う。

 「入社前は、ただ機械的に言われた通りに廃棄物を処理しているだけだと思っていました。でも、まったく違いましたね。他の仕事よりもずっと細かいところまで考えているんじゃないかと思うくらいです。ゴミの回収といっても、ただ回収するだけではなく、効率まで考えてやっている。職場の先輩たちが自覚を持って考えながら仕事をしている姿勢を見て、リサイクルに対する考え方が大きく変わりました」

 大学では情報処理を学んでいたという萩尾さんは、こう話す。

 「就職活動の際、実際に工場見学をさせてもらい、ゴミの種類がこれほどあることに驚きました。また、処理方法もゴミに合わせて違うんです。廃プラであれば、こういう処理の仕方あるとか、このゴミには、こういう処理が適しているとか……どういう廃棄物がどこまで処理でき、それがどういう形になってリサイクルされていくのか。想像以上に知識と技術が求められる仕事でした」

 ゴミに関する環境問題だけでなく、資源確保の面からもリサイクル業界は、今後さらに注目を集めていくことになるはずだ。二人はこれからの豊富をこう語る。

 「日本は資源が限られている国ですから、ゴミをどう活用していくのかも大切なテーマになってくると思っています。ものを新しくどんどん作るより、廃棄物を使えばコスト削減にもつながる。今、企業は人員を減らすことでコスト削減をしていますが、廃棄物の観点からもコストを減らすことはできるんです。これからは、こうした面でも新しい提案をしていければと考えています」(佐々木)

 「年末の忙しい時期は、自分も営業の仕事だけでなく、処理工場でゴミの分別を手伝っているんです。先輩たちは“ゴミはこう出したら楽だよ”とか、いろいろなアドバイスをしてくれます。こうしたアドバイスを、今度は自分が企業や一般の人たちなどの多くの人に伝え、リサイクルの重要性をさらに広めていけたらと思っています」(萩尾)

 若きふたりは、リサイクルを通して新しい社会や暮らしのあり方を提案していこうと、今日も世の中からあふれるゴミと向き合い続ける。

会社概要

株式会社リサイクルクリーン
〒431−3314 静岡県浜松市天竜区二俣町二俣41番地
事業内容/産業廃棄物・一般廃棄物・資源回収・建築解体など
従業員数/360名 設立/1987年